中国で現地法人を設立するなら、考える組織形態

中国へ進出する
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前回は「中国における合弁契約書の作成例をご紹介」と題して、実例を元に紹介をさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?日本と違って海外で契約書は特に重要です。

日本では書いていない部分は慣習的に捉えてシンプルにしがちですし、どうとでも解釈できるように簡潔に書きがちですが、海外では記載事項が全てです。

海外担当者は契約内容をしっかり理解した上で進めましょう。

では今回は契約を進める上での疑問など、これまでお問い合わせいただいた内容を元に解説させていただきたいと思います。

中国で現地法人を設立(1)する場合、中外合弁・中外合作・独資(外商独資・外商合資を含む外資)(中外合弁・中外合作・独資を総称して「三資企業」)を設立しますが、投資性会社(「外商投資持株 会社」または「傘型企業」と呼ぶ場合もあります)や、外商投資株式有限会社の設立をすることが考えられます。

(11) 外国企業または個人は、「外商投資組合企業」を設立することもできます(詳細は後日ご紹介させていただきます。「外商投資組合企業とは」を参照)。

中外合弁企業とは、原則的には外国側の合弁当事者(外国の会社、企業その他経済組織または 個人)と中国側の合弁当事者(中国の会社、企業その他経済組織(※すなわち、中国側が個人の出 資で合弁企業を設立することはできません)が資本金を拠出しあって設立する中国企業で、「中外合 資経営企業法」(2)(3)「中外合資経営企業法実施条例」(4)に基づいて設立されます。 

(2)日本語では「合弁企業」の他、「合資企業」と呼ぶ場合もあります。

(3)1979 年 7 月 1 日公布・施行、最終改正 2016 年 9 月 3 日、同年 10 月 1 日施行

(4)1983 年 9 月 20 日公布・施行、最終改正 2014 年 2 月 19 日、同年 3 月 1 日施行

中外合作企業とは、原則的には外国側と中国側の合作当事者が共同して設立する中国企業で、 「中外合作経営企業法」(5)、「中外合作経営企業法実施細則」(6)に基づいて設立されます。 独資企業とは、外国企業(香港・マカオおよび台湾を含みます)のみが出資して設立した中国企業で、 「外資企業法」(7)、「外資企業法実施細則」(8)に基づいて設立されます。 

(5)1988 年 4 月 13 日公布・施行、最終改正 2017 年 11 月 4 日、同日施行

(6)1995 年 9 月 4 日公布・施行、最終改正 2017 年 11 月 17 日、同日施行

(7)1986 年 4 月 12 日公布・施行、最終改正 2016 年 9 月 3 日、同年 10 月 1 日施行

(8)1990 年 12 月 12 日公布・施行、最終改正 2014 年 2 月 19 日、同年 3 月 1 日施行

上記3つの会社形態の詳細は、それぞれの項目で改めて詳しくご説明します。

投資性会社は、「外商投資による投資性会社の設立・運営に関する規定」(9)に基づいて設立されます。外国投資家が中国において、独資または中国投資家との合弁で設立した有限責任会社で、中国国内でもっぱら投資業務を行う持株会社のことです。

(9)2003 年 6 月 10 日公布、同年 7 月 10 日施行、最終改正 2015 年 10 月 28 日。

傘下に出資関係のある生産工場・販売会社・ サービスセンター・物流会社などを持つことができ、全国に散らばる子会社の集団化を営業戦略上の目的としています。

外商投資株式有限会社とは、「外商投資株式有限会社の設立に係る若干の問題に関する暫定施 行規定」(10)に基づいて設立されます。

(10 )1995 年 1 月 10 日公布・施行、最終改正 2015 年 10 月 28 日公布・施行 

同規定の第2条によれば、外商投資株式有限会社とは、すべて の資本が均等額の株式により構成され、株主がその引き受けた株式により会社に対して責任を引き受け、会社が全部の財産で会社の債務に対して責任を引き受け、中外株主が共同して会社の株式を保有し、外国株主が購入・保有する株式が会社の登録資本の25%以上を占める企業法人をいいます。 

いかがだったでしょうか?外国企業も諸条件があるものの中国は手続きさえ踏めば進出にウエルカムな国です。

次回は引き続きお問い合わせに多かった合弁企業を接するときに生まれる疑問についてお答えさせていただきます。