合作企業とはどのようなものかについて解説

中国へ進出する
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前回は「そもそも合弁企業とはどのようなものかについて解説」について、メリット・デメリットの比較、その対策について共有させていただきました。

今回はよくある合弁とは違い、合作企業について解説させていただきます。

合作企業とは、原則的には外国側の合作当事者(外国の企業、その他経済組織または個人)と中国側の合作当事者(中華人民共和国の企業、その他経済組織)が共同して設立する中国企 業で、「中外合作経営企業法」、「中外合作経営企業法実施細則」に基づいて設立されます。 

合作企業には、法人格を有する法人型と法人格を有しない非法人型があります。

法人型は有限責任の企業法人ですが、非法人型では合作各当事者が合作企業の債務について無限連帯責任を負うことになるため、実務的に間接有限責任のメリットを享受できない非法人型を選択する日本企業はほとんどありません。

合作企業は出資比率に応じることなく、契約(合作条件)で利益の享受と危険の負担のあり方を決めることができます。

したがって、場合によっては外国企業の出資比率が100%の合作企業(1)を設立することもできますし、外国合作者が出資比率に関わりなく優先的に投資回収を行うことも可能です。

(1) 例えば、中国企業が土地使用権と工場建物を提供するものの、現物出資と異なり土地使用権・建物所有権は中国企業が留保しつつ使用を合作企業に許可し、一方で合作企業が中国企業に対して賃料相当の利益保証を行う、と「合作条件」に定めた場合、外国企業が 100%出資、中国企業が 0%出資という形態もあり得ます。 

なお、外国投資者の出資比率は通常25%を下回ることができないと従来は規定されていましたが、 合弁企業と同様に、「外商投資企業の審査認可・登記・外貨および税収管理に関する問題についての通知」により、外国投資者の出資比率が25%未満でも企業の設立が認可されることになりました。

ただし25%未満の場合には、外商投資企業としての優遇の多くを享受できなくなりますので、注意が必要です。

 <メリット>

  • 合作契約により双方の権限と責任を明確化でき、合作契約の内容によっては、外国企業が自由な 意思決定を行うことも可能となる
  • 契約内容によっては投資負担を軽減できる
  • 利益配分や董事の派遣等が出資比率に縛られない
  • 合作契約において、合作期間終了後にすべての固定資産が中国側に帰属することを定めた場合、 外国企業による合作期間満了前の投下資本の回収(または減資)が可能である 

<デメリット>

  • 合作契約の内容によっては、赤字が出ていても利益保証を行う必要がある(2)
  • 合弁企業と同様、中国企業がパートナーとして存在することにより、うまく意思疎通できないなどの 問題が生じる可能性がある
  • 出資比率を超えた責任を中国側パートナーに負わせることはそもそも交渉上容易ではない。 

(2) 特殊な約定を行った場合、審査認可機関(商務部およびその地方出先機関)の認可または備案だけでなく、現地の税務主管部門における手続が必要な場合もあります(2018 年 1 月末に実施したヒアリングによれば、税務主管部門における手続きに対する明確な回答は得られず、目下のところ都度確認が必要と思われます)。 

<対策>

  • パートナーの選定の労力を厭わない
  • 合作契約書や合作企業定款の作成を疎かにしない                   

いかがでしたか?合作企業を設立する場合のメリットとデメリットを挙げさせていただきましたが、注意点そのものが懸念材料となるので、特殊なケースを除いては成立が難しいかもしれませんね。

次回は独資で進出する場合のメリット・デメリットを出して検討してみたいと思います。